耐震用語一覧
意匠設計 | 施主の要望や予算などをヒアリングし、建築の外観や間取りなどの設計・デザインを行う。 |
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一級建築士 | 一級建築士は専門教育を受け、一定期間の実務経験の後、受験資格が得られる資格。一級建築士を取得すると、建物規模に制限はなくなり、どんな建物でも設計するとこができる。 |
壁式鉄筋コンクリート造(WRC造) | 柱や梁ではなく壁で建物の荷重を支える鉄筋コンクリート構造。面全体で建物を支えるため耐震性が高く、柱や梁がないため室内空間を広く取ることができる。 |
旧耐震基準 | 1981年6月1日の建築基準法改正以前の耐震基準。 |
躯体 | 建物を支える骨組みのこと。たとえば、基礎、柱、梁、床等。 |
クライテリア(性能目標) | 目標とする基準のこと。判断基準。 |
建築確認申請 | 計画している建物が建築基準法に適合しているか審査をする手続き。建設工事は建築確認申請で建築基準法の適合が認められ、確認済証が交付されてから着工することができる。 |
建築基準法 | 国民の生命、健康及び財産の保護を目的に建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めた法律(1950年制定)。 |
工学的判断 | 建築構造設計において実建物とは異なる仮定条件を含んだ計算結果の妥当性を過去の経験と修練により勇気をもって理論的に明言し責任を負う行為のこと。 |
構造設計一級建築士 | 一級建築士として5年以上構造設計の業務に従事することで受験資格が与えられる一級建築士の上位資格。一定規模以上の建築物の構造設計については、構造設計一級建築士取得者の関与が義務付けられている。 |
構造計算 | 建物の安全性を検討・確認するための計算。構造設計の業務のひとつ。 |
高層建築 | 一般的に高さ31m超〜60m以下の概ね11階〜20階建ての建物のこと。 |
構造図 | 建物の構造に関する図面。構造図の作成は構造設計の業務のひとつ。構造部材の配置や断面サイズ、接合方法等が記載されており、工事現場では構造図を基に建物が建設される。 |
構造設計 | 意匠設計のプランに基づき、地震などで建物が倒壊しないための構造部材を計画・設計する。建物にかかる力の伝わり方を決定し、安全に地盤まで伝達させる。 |
構造設計者 | 建築構造を専門とする建築家のこと。 |
構造部材 | 建物を支える骨組みのこと。たとえば、基礎、柱、梁、床等。 |
地震応答解析 | 建物に加わる刻々と変化する地震による力を想定し、建物の耐震性を解析する手法。法律により60mを超える超高層建築には地震応答解析が義務付けられているが、高度なスキルと特殊なソフトが必要になるため、地震応答解析ができる技術者は多くない。 |
小破 | 建物を使用する上で支障がない程度のわずかな損傷。 |
新耐震基準 | 1981年6月1日の建築基準法改正以降の建築基準。1978年宮城県沖地震で仙台市を中心に大きな被害を引き起こしたことが契機となり耐震基準が見直され法改正が行われた。新耐震基準では耐震の目標を「数十年に一度程度発生する地震に対しては建築物の被害は軽微」「数百年に一度程度発生する地震に対しては倒壊防止、人命保護」と2つに分けて設定していることが特徴である。 |
制震 | 建物に加わる地震の力(地震エネルギー)を制震装置が吸収し、建物の揺れを抑える設計手法。 |
積算 | 建設工事に必要な材料、作業、人員等の見積を算出すること。 |
設備設計 | 生活に必要な電気、空調、照明、給排水などの室内設備の配線や配管を設計する。 |
全壊 | 災害によって使用するための基本的機能を損失した建物。すなわち、建物全部が倒壊、流失、埋没、焼失したもの、または損壊が激しく補修によって元通りに再使用することが困難な建物。 |
層間変形角 | 地震などの横揺れによって建物が水平方向に変形する時、各階の床とその下階の床の水平移動距離の差(ずれ)と階高で比で表す。層間変形角が大きい階は変形が集中して部材の負担が増大し、その階だけがつぶれる「層崩壊」につながる。 |
耐震 | 建物の強度を上げ、地震に耐えられるようにする設計手法。 |
耐震基準 | 建築基準法により定められた一定の強さの地震に耐える建物の建築基準。 |
耐震建築家 | 建築構造を専門とする建築士のうち耐震性向上を目指した「工学的判断」の修練に常に取り組み耐震建築の専門家としての大義を自ら定め、社会課題解決に取り組む建築家のこと。 |
耐震スリット | 地震時に骨組みに加わる力を分散させるため、柱や梁と壁の間にスペースをつくる耐震技術。鉄筋コンクリート造のマンションなどによく用いられます。 |
耐震性 | 地震に対する建物の強さのこと。建物が地震に耐えられる度合いのこと。 |
耐震設計 | 地震による力に対して建物が耐えられるように骨組みを設計すること。 |
耐震等級 | 住宅性能表示制度における地震に対する建物の強さの指標。 |
耐震等級1 | 「極めて稀に(数百年に一度程度)発生する地震による力に対して倒壊、崩壊等しないこと」「稀に(数十年に一度程度)発生する地震による力に対して損傷を生じないこと」を目標とした等級。すなわち、新耐震基準と同等。 |
耐震等級2 | 「極めて稀に(数百年に一度程度)発生する地震による力の1.25倍の力に対して倒壊、崩壊等しないこと」「稀に(数十年に一度程度)発生する地震による力の1.25倍の力に対して損傷を生じないこと」を目標とした等級。 |
耐震等級3 | 「極めて稀に(数百年に一度程度)発生する地震による力の1.5倍の力に対して倒壊、崩壊等しないこと」「稀に(数十年に一度程度)発生する地震による力の1.5倍の力に対して損傷を生じないこと」を目標とした等級。 |
耐震壁 | 地震などの横揺れから建物を守るため、柱や梁などの骨組みに四辺を固定した頑丈な壁。大きなドアや窓がある壁や間仕切り壁は耐震壁ではない。 |
大破 | 建物の使用が困難なほど大きな損傷。 |
中高層建築 | 高さ13m超~31m以下の概ね4階~10階建ての建物のこと。 |
中破 | 柱や耐力壁のひび割れなど構造部材の修理が必要な損傷。 |
長期優良住宅 | 「長期優良住宅認定制度」に基づき、耐震性・省エネルギー性・居住環境・住⼾面積・維持保全計画・維持管理・更新の容易性・劣化対策などの条件を満たすことで認定される住宅。税の特例措置や住宅ローンの金利優遇などのメリットがある一方、認定に伴う費用や時間、建築コストや将来のメンテナンスなどの負担が大きい。 |
超高層建築 | 高さ60mを超える概ね21階建て以上の建物のこと。超高層建築は力を受けたときの挙動が一般的な建築物と異なり複雑になるため、地震応答解析を取り入れた設計で安全を確認することが義務付けられている。 |
低層建築 | 高さ13m以下の概ね1階〜3階建ての建物のこと。 |
鉄筋コンクリート造(RC造) | コンクリート内に鉄筋を配置した部材を用いた建物。コンクリートは圧縮に強く引張りに弱いため、引張りに強い鉄筋がコンクリートの弱点を補っています。 |
倒壊 | 建物全体または一部が崩壊。 |
半壊 | 災害によって使用するための基本的機能の一部を喪失した建物。すなわち、建物の損壊が激しいが、補修すれば元通りに再使用できる程度の建物。 |
被災度 | 地震による建物の被災の程度のこと。建築構造技術者が被災した建物の沈下、傾斜、骨組みの損傷状況を調査し、耐震性能を推定、継続使用のための復旧の要否とその程度を判定する。 |
ビルドインガレージ | 建物内にある車庫スペースのこと。 |
部材数量 | 建設に必要な構造部材の材料の数量。たとえば、鉄筋コンクリート造の場合、鉄筋、コンクリート、型枠等の数量を指す。 |
マグニチュード | 地震そのものの大きさ(エネルギー)を表すものさし。 |
免震 | 建物と地盤を免震装置で切り離し、地盤の揺れが建物に伝わらないようにする設計手法。 |
木造 | 骨組みに木材を用いた建物。一般的には3階建てまでが限度となる。 |